保存療法:背骨治療の基本で手術をせずに適応と効果の見極めが重要
- 腰痛・関節痛など整形外科の治療法

まずは安静にして背骨への負担を軽減することが大事
背骨の病気では、多くが安静にすることで、痛みが軽減されます。特に病状の急性期には、患部の安静を保つことが重要な治療法となります。しかしながら、安静とは言っても、長く寝ているのが良いというわけではありません。特に高齢者の場合、ベッド上での安静が長引くと、それをきっかけに、そのまま寝たきりにもなりかねません。一日中横になっていれば、若い人でも筋力が低下しますが、高齢となると、リハビリテーションをしても、一度失った筋力を再び獲得することが困難になるのです。
近年では、長期間にわたる安静の弊害が指摘され、手術療法をした場合でも、術後は早期離床が目指されるようになっています。急性の腰痛でも、安静にしていたほうがよく治癒(チユ)できるというものではありません。むしろ、ある程度動けるようになったら、無理の無い程度にでも身体を動かしていたほうが、回復が早いとされています。
薬物療法:痛みの悪循環を断つ
整形外科を訪れる患者さんの訴えで最も多いのは「痛み」でしょう。痛みがあると、その部位の筋肉が収縮しますが、それが継続すると、老廃物がたまって、血流も悪化し、さらに痛みを引き起こすという悪循環となります。痛みが主になる病気の治療では、まずは痛みの悪循環を断つ目的で薬物療法が使われます。
痛み止めの薬剤として、最も頻繁に用いられているものは、「非ステロイド性消炎鎮痛薬」です。腰部や首の痛みがあって整形外科を受診された方は、まずはこの薬剤を用いることが多く、内服薬のほかに湿布などの外用薬や坐薬(ザヤク)などもあります。内服薬は胃腸障害を生じることもありますので、食後に服用するのが一般的です。筋肉の収縮をゆるめる目的で筋弛緩薬(キンシカンヤク)などを用いたり、鎮痛作用と神経の回復を促進する目的でビタミンB12剤が用いられることもあります。
精神的な緊張やストレスが関係して痛みが起きている場合には、抗不安薬や抗うつ薬などを用いると楽になることもあります。そのほかには、化膿性脊椎炎(カノウセイセキツイエン)などの細菌感染症であれば、抗生物質を用います。骨粗鬆症(コツソショウショウ)の治療薬としては、活性型ビタミンD剤、ビスフォスフォネート製剤など、関節リウマチの治療薬としては、痛みを抑えるための非ステロイド性消炎鎮痛薬や、炎症をコントロールする抗リウマチ薬などが用いられています。ステロイド(副腎皮質ホルモン)薬は副作用の問題がありますので、十分に注意しなければなりません。
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